匠の仕事場拝見 vol.6
加賀友禅を支える職人たちをご紹介します


 加賀友禅作家(模様師)  中町博志氏
   金沢市内在住


1943年 富山県福光町生まれ
      中学卒業後、東京の印刷会社に就職。
      3年間勤めた後 金沢の印刷会社へ。
1966年 直江良三氏に師事
1988年 石川県指定無形文化財加賀友禅技術保存会会員に認定      
       現在に至る

※ いずれの方の紹介でも 賞暦等は省略させて いただいて
   おりますのでご了承ください




私の先生の印象は おちゃめでいて それでいてとてもシャイな部分もお持ちの紳士です。 また飄々とした見た目と裏腹に 何にでも興味津々で 多趣味多才の方でもあり日々 実にパワフルにお過ごしです。
そんな先生に今日は朝いちで 突撃!?取材をしてみました (笑)
…さすが 重鎮の風格で こころよく応じて下さいました。
    以下  『中町ワールド』を感じ取っていただければ幸いです。



私が描く独特の作風の原点は 身近な自然の景色であり その中でも「刻一刻とモノの色を変えていく光」 と 「イメージや物語・感動を運んでくれる風」 が描き出す光景が大好きです。

作家として独立してからずっと 従来の加賀友禅の殻を破り 人まねでない中町流にこだわり 常に一番注目される柄を描きたい という思いで努力を重ねてきました。
伝統的なデザインにとらわれる必要はないと思っていますし 私の着物を奇抜なデザインだという人もいるかもしれませんが 着るべき人が着た時 もっとも美しく映えるように 一人一人に応じた着物をつくる。それが私にとっての加賀友禅なんです。



傍らには ご自身の後継となる 《豪太》氏の存在が。ご自身の日々の励みもになっています。
師匠として その手元をみつめるまなざしは真剣そのもの。

第一線の作家として活躍する傍ら ご自身が培った知識や経験、そしてその『加賀友禅の哲学』を 豪太氏をはじめとした後進の作家たちに指南をし次世代に託します。

中町氏のお話を伺ううちに その茶目っ気たっぷりで なおかつ キラキラした少年のような語り口調に思わずひきこまれました。


まさに作品からも感じられるとおりの魅力的な作家さんです。


左写真の訪問着は 柄名を 『藤花精(とうかせい)』 といい藤の花をモチーフにした中町氏の作品です。
雑誌『CREA』の’13年1月号(’12年12月7日発売) 当店の紹介記事中で 2010年ミスユニバース日本代表の板井麻衣子さんが ご自身の誕生花でもあるこの着物を 数ある中から選んで 羽織って下さいました。
若いお嬢様には少しおとなしいのでは・・・・とも思いましたが  「大好き♪」 と言われるだけあって センス良く着こなしてくれました。 
 
あらためて 若い方をも惹きつける 『中町ワールド』 の魅力を感じた瞬間でした。

加賀友禅を手にした時には
着姿に思いをはせて 図案から丁寧に着物に仕上げていく職人たちの気概を感じて頂ければ嬉しいです。

《加賀友禅の工程》  ※ 今回はこの工程の職人さんの紹介です

白生地→ゆのし→仮縫い→下絵(模様師)→ 糊置き→※彩色(模様師) →地染め→ 補正→上仮縫い                         
    
加賀友禅は 各工程をそれぞれの職人が手がけて ひとつの品を作り上げております。 『作家』 と呼ばれるのは下絵・彩色をされる方ですが その他の方も加賀友禅の着物をつくり上げるためには、それぞれの工程が良い仕事をしなければ 良い品ができあがりません。
当たり前のことですが 良いものを作るときには それぞれの職人との普段からのコミュニケーションが重要なのです。 みなさん”チーム松村”の貴重な方々です。

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